MEO対策でよくいただく相談が「なかなかレビューをいただけない」というもの。それもそのはず。僕らもプライベートの時、わざわざ何も得のないレビューを書いたりしませんよね。
僕も飲食店を経営しているのですが、MEO対策を始めた頃は同じ悩みを抱えていました。しかしある工夫をした途端に、面白いほど簡単にレビューをもらえるようになったのです。
ライター : 犬塚 健斗
20代はシェフとして修行。その後、IT大国インドに渡ってプログラミングを学び、帰国後スタンドオンを開業。インバウンドとMEO対策のコンサルティング事業を手掛ける。また自ら飲食店経営を経営し、MEO対策を実践した結果4ヶ月で連日満席の繁盛店に成長。飲食店では考えられない利益率38.1%の経営を実現してきた。その他、フォトグラファーとしても活躍している。
Google Mapsでレビューをもらう3つの方法
- 友人・知人に頼む(義理人情に訴えかける)
- レビュー書いてもらったら割引する(インセンティブの提示)
- お客様がどうしても拡散したい店になる(ファンづくり)
先に結論を言うと3. 以外は効果が薄いため、徒労に終わる可能性が高いです。
友人・知人にレビューを頼むのはほぼアウト
前の記事で紹介した通り、友人・知人にレビューを頼むのは”レビューの質”が低く、また罰則スレスレの行為です。
「レビュー数は増えているのになぜか順位が上がらない」と悩むのはこれが原因です。Googleのアルゴリズム(順位を決めるルール)はかなり綿密に設計されているため、Google Mpasのスコアとして加算されず、結果として順位は上がりません。
インセンティブでレビューを誘導するのもナンセンス
知人・友人にレビュー投稿をお願いする場合同様、こちらの方法も「ローカルガイドスコア」の低いレビューを集めるだけで、かつレビューの質が下がります。また割引という行為自体、利益率の低い飲食店は絶対にNGという理由もあり、僕は割引でレビューを吊る”ことはしませんでした。
数少ないレビューでいいからファンに投稿してもらうべし
「どうしても拡散したい、より多くの人に知って欲しい」と気に入っていただいたお客様が書いてくれるレビューの影響は大きいのです。写真、文字数、キーワード…どの面から見ても質が高く、Googleのアルゴリズムが目指すことを全て満たします。
100件以上のレビューが入っていてもMEO効果を感じられない店がほとんどでしょうが、レビューの質が高い当店はたったの60件しかない頃からGoogle Mapsの集客で、連日満席を実現できいました。
「拡散したい」と思う気持ちさえ持っていただければ、インスタグラムなど媒体を変えても再現性高くマーケティングに成功しますよ!
すごいなあ…!でもファンづくりって、言うはたやすくても行うは難しいんよね。どうすればいいん?
質の高いレビューが自然と入る、ファンの作り方
ファンの作り方はいくつかありますが、大まかに3通りです。
- ブランド力を高める(カリスマ性)
- 競合に比べ圧倒的にコストパフォーマンスをあげる
- 競合が容易に真似できない、唯一無二のサービスを提供する
1.と2.も良いのですが、資本力が必要です。そのため中小企業は唯一無二のサービスを提供してファン獲得することをおすすめします。
唯一無二と、独りよがりは違う。ニーズを見極めよう
そこで「唯一無二のサービスを作りましょう」とクライアント様にアドバイスしていると、似たような失敗に行き着くことがわかってきました。唯一無二のサービスであっても、ニーズがなければファンは獲得できません。
<NG:こんな平凡な戦略は、独りよがり>
- ”おもてなし”や接客を磨き、愛着を持っていただく [精神論]
- 他店には無い珍しい食材を揃える[コストが嵩むため提供価格が下げられない]
- どこにもないオリジナルメニューを開発する[綿密なニーズ調査が必要]
- ヴィーガン専門店などニッチな業態でコアなファンを作る[経営を維持するにはニーズ総数が足りない]
「細かくターゲットを絞れ」「専門店が流行る」など唱えるコンサルの言葉を鵜呑みにして、素人が真似すると失敗するのもこれが原因です。最重要事項であるニーズを見落とさないように。
実例で解説。レビューを書きたくなる「真相ニーズ」の見つけ方
前章でヴィーガン専門店を否定しました(個人的に食べに行くのは好きなのです。あくまで経営視点なので恨まないで。)が、僕がファン獲得のために行った施策は、ヴィーガン対応・グルテンフリー対応です。注意すべきポイントはヴィーガン”専門店”ではなくヴィーガン”対応”であること。ヴィーガン専門店が数多く存在するわりに閉業しやすい理由は「真相」ニーズを探れば明白です。
課題の勘違い:ヴィーガンは肉を見るのも嫌で、常に(ヴィーガン同士で)ヴィーガン食を食べたいはずだ
現実: 外食自体が地球を汚すため、なるべく自宅で食べたい
→ ヴィーガン専門店は代替解決しやすいニーズ
(なるべく動物性食材は見たくないし、ゴミも増やしたくないが)
非ヴィーガンの同行者にヴィーガン食の良さを知ってもらえるよう、一流シェフの作った美味しいヴィーガン料理に触れて欲しい(真相ニーズ①)
非ヴィーガンの同行者と毎食、食事に気を遣いあっているからこそ、たまには互いに全く気を使わず心から食事を楽しみたい(真相ニーズ②)
この真相ニーズを読み解き、「ヴィーガンと非ヴィーガンが、互いに気を遣うことなく食事を楽しめるレストラン」を作ったからこそ、弊社レストランは唯一無二のサービスとなれたのです。レビューにもしっかりと表れています。
「ノンベジの彼氏と食事する時、いつもどちらかが合わせなアカンの正直しんどかったんよね。こんなに気を遣わずに食事できたのは初めて!世の中にこの店が知られてないなんて、もったいない!ヴィーガン仲間に教えてあげんと!」(英語のため翻訳)
お客様の真相ニーズを読み解き、あなたの店も「レビューを書きたくなる店」にしよう
以上は飲食店の例で解説しましたが、業界・業種に応用できる技です。また真相ニーズさえ掴めれば、当然インスタグラムやフェイスブックなど媒体を変えたとして、容易にレビュー獲得できるようになります。本稿は僕の成功談を自慢する場ではありませんから、
ライター : 犬塚 健斗
20代はシェフとして修行。その後、IT大国インドに渡ってプログラミングを学び、帰国後スタンドオンを開業。インバウンドとMEO対策のコンサルティング事業を手掛ける。また自ら飲食店経営を経営し、MEO対策を実践した結果4ヶ月で連日満席の繁盛店に成長。飲食店では考えられない利益率38.1%の経営を実現してきた。その他、フォトグラファーとしても活躍している。